ここでは、『クジラの子らは砂上に歌う』のリコスの正体や兄であるオルカとの関係について考察していきます。
この作品のヒロインポジションにいながら、ヌースのせいで感情が薄く、なかなかデレないリコスちゃん。
そのせいで、思わず「おのれヌースめッ!」と叫んでしまいそうになるわけですが、だからこそたまに見せるリコスちゃんの笑顔の破壊力が凄まじいんですね。
それでは、早速リコスちゃんのプロフィールから見ていきましょう。
※ネタバレ注意
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リコスのプロフィール
年齢:14歳
誕生日:12月6日
声優:石見舞菜香
リコスは、泥クジラの住人たちが初めて遭遇した褐色肌の少女です。
アパトイアと呼ばれる感情の無い人間であり、「印」として超能力であるサイミアを使用することも出来ます。
帝国に所属しており、ヌースのひとつである「ヌース・リコス」に1人で居たところを、ヌース・リコスを「流れ島」だと思って接触した泥クジラの人々と出会うことになりました。
ヌース・リコスは泥クジラの人々を殲滅するために砂の海を航海していたそうなのですが、その途上で敵国の襲撃に遭ってしまい、結果としてリコス1人を残して壊滅してしまったそうです。
そしてヌースの例に漏れず、ヌース・リコスも人の感情を栄養分として吸収するため、ヌース・リコスに乗っていた兵士たちは感情を『リコス』に感情を与え続けていたそう。
また、リコスという名前は本来ヌースの『リコス』のことを指し、褐色少女のリコスは本来「リコスの32」という呼称で呼ばれていた。
怖いことに帝国は「正式な名前の無い国」であり、基本的に帝国軍の兵隊たちにも名前が無いらしいです。
ちなみに2巻で泥クジラから帝国に帰還することを拒んだため、帝国からは「スキロスサンプルの4番」という呼称に変えられた。
リコスに感情は有る?
帝国の人々は幼い頃からヌースに感情を捧げるため、帝国軍の1人であるリコスも感情をヌースに吸収され続けていたようです。
また「ヌーリ・リコス」に乗って砂の海を航海している際も、他の兵士と共にヌーリ・リコスに感情を捧げていたと思われます。
主人公のチャクロに初めて会った際、何のためらいもなくチャクロに襲いかかったことから、実際チャクロと出会った当初は感情が無かったのではないでしょうか。
ただ、ヌーリ・リコスの前でチャクロに触れ、間接的に「人間の感情」を浴びたことを皮切りに、少しずつ人間の感情を取り戻していきます。
その証拠に原作1巻では、泥クジラで暮らしながら感情を取り戻し始めたためか、帝国によって泥クジラの人々が襲われることに対してリコスが涙を流す描写があります。
この他にも、原作が進むに連れて、リコスは羞恥心や恋心などさまざまな人間的な感情を感じることになります。
つまり、この『クジラの子らは砂上に歌う』は主人公チャクロが記す物語として以外にも、「リコスが感情を取り戻す物語」と見ることが出来るでしょう。
実際、リコスはヒロインというよりも第二の主人公という感じです。
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オルカとの関係
帝国に所属するリコスにはオルカと呼ばれる兄がいます。
オルカは「アパトイア(人形)の軍団長官」の地位についており、帝国軍の中でも将来を嘱望された人物でもあります。
分かりやすくイメージすると、「軍の長官」あたりではないでしょうか。
もしも「ヌース・ファレナ」こと泥クジラの殲滅作戦を成功させれば、帝国内の主要州の総督に任じられ、将来は帝国の大宰相の地位に就くとまで噂されていることからも、オルカの実力の高さが分かりますね。
しかし、オルカがこの作品において重要な人物である理由は、リコスの兄であり、帝国軍の高い地位にいるという事だけではありません。
実は、オルカは泥クジラ殲滅作戦を発案した張本人なのです。
オルカの泥クジラ殲滅に対する執念は凄まじく、もともと泥クジラの殲滅に乗り気ではなかった帝国軍を自ら説き伏せることによって、泥クジラの殲滅を許可させています。
もしもオルカがいなければ、帝国による泥クジラ殲滅作戦もなく、主人公であるチュクロとリコスが出会うことも無かったと言えるでしょう。
そうすれば、この作品ももっと平穏なストーリーになったはずです。
つまり、この『クジラの子らは砂上に歌う』内で起こる残酷な出来事の数々は、だいたいオルカのせいだと言えるでしょう。
さて、そんなオルカとリコスの関係ですが、やはり兄妹の仲は良いとは言えません。
お互いに感情がほとんど無い状態だったわけですから、二人の間には「仲が良い」という概念すら無いのかもしれませんね。
その証拠に、リコスがスキロスへの乗船を拒んだ際に「スキロスサンプルの4番」と全く愛を感じさせない名前を与えています。
リコスちゃんが完全?に感情を取り戻す日は来るのでしょうか。
リコスちゃんの貴重な笑顔をたくさん見たい方は原作をどうぞ。
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